アクションカメラGoPro10を実際に使ってみた感想と、旧バージョンのGoPro7、8、9の比較情報も紹介します。
この記事を書いた人:内村 航
株式会社ドウガテック代表取締役。2012年より『カンタン動画入門』を運営。動画編集ソフト・アプリのレビュー本数58本。動画編集スクール取材9校。アクションカメラ17台、α7 III、EOS8000D所有。大学講師(日本文理大学情報メディア学科、立命館アジア太平洋大学動画制作ワークショップ等)。著書:暮らしvlogのはじめ方(朝日新聞出版)、iMovieのマニュアル本(工学社 I・O BOOKS)。
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アクションカメラ・ウェアラブルカメラとは?
アクションカメラとは、手持ち撮影はもちろん、衣服や乗り物などに装着・固定して動画を撮影できるビデオカメラをいいます。
スポーツや、バイク、車好きの方におすすめのカメラで、色々格好良い動画を撮影することができます。
・GoPro: Introducing HERO10 Black — Speed with Ease品質テスト動画
GoPro10の機能テストを行いました。内容は以下の通りです。
・手振れ補正機能テスト
・タイムワープテスト(無音)
・タイムラプステスト(無音)
・ナイトラプステスト(無音)
GoPro10スペック早見表
アクションカメラ | 特徴 | ||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
GoPro10
68,000円 |
2021年発売のアクションカメラ。GoPro9からさらに進化したHyperSmooth4.0と5.3K60が特徴。 性能的には9よりアップしているが実際使ってみた実感として大差はない。4K撮影やスロー撮影をよく使う場合は10がおすすめ。それ以外、フルHDなど主体に使うのであれば値段の安いGoPro9も対象になる。 購入は公式のサブスク付が最もお買い得。
|
※『BT』はbluetoothの略。
GoProバージョン比較
機能 | GoPro10 | GoPro9 | GoPro8 |
---|---|---|---|
料金 | 68,000円 | 54,000円 | 43,800円 |
サブスク付料金 | 56,800円 | 48,800円 | 35,800円 |
写真 | 23MP + SuperPhoto with HDR | 20 MP + SuperPhoto (HDR 搭載) | 12 MP + SuperPhoto (HDR 搭載) |
ビデオ | 5.3K60 | 5K30 | 4K60 |
100 Mbps ビット レート | 5.3K / 4K / 2.7K | 5K / 4K / 2.7K | 4K / 2.7K |
ビデオ安定化 | HyperSmooth 4.0 | HyperSmooth 3.0 | HyperSmooth 2.0 |
水平維持機構 | カメラに内蔵 | カメラに内蔵 | With the Quik App |
デジタルレンズ/FOV | SuperView、広角、リニア、リニア + ホライゾンレベリング、狭角 | SuperView、広角、リニア、リニア + ホライゾンレベリング、狭角 | SuperView、広角、リニア、狭角 |
前面スクリーン | 1.4 インチカラー LCD (ライブプレビューおよびステータス) | 1.4 インチカラー LCD (ライブプレビューおよびステータス) | ステータスのみ対応のスクリーン |
モジュラー | ・Maxレンズモッド ・カメラメディアモッド ・前面カメラ液晶モッド ・ライトモッド | ・Maxレンズモッド ・カメラメディアモッド ・前面カメラ液晶モッド ・ライトモッド | ・メディアモッド |
TimeWarp ビデオ | TimeWarp 3.0 | TimeWarp 3.0 | TimeWarp 2.0 |
スローモーション8x (1080p) | 8x (2.7K, 1080p) | 8x (1080p) | 8x (1080p) |
HindSight | ○ | ○ | - |
スケジュールキャプチャー | ○ | ○ | - |
デュレーションキャプチャー | ○ | ○ | - |
音声起動 | - | ○ | ○ |
Processor | GP2 | GP1 | GP1 |
比較テスト動画
GoPro7、8、9、10を並べて手振れ補正機能を比較してみました。
【サンプル】GoPro7/8/9/10比較手振れ補正比較 手持ち撮影 フルHD/29.97fps
GoPro10を使ってみた感想
GoPro10は素晴らしいアクションカメラです。画質も良く、手振れ補正機能も強力です。他社のアクションカメラと比べても品質が高いです。
しかし問題なのはGoPro9との性能差です。確かにスペック的にはGoPro10の方が優秀です。けれど、実際使ってみて感じる大きな性能差はありませんでした。
GoPro10は5.3Kで撮影できるので、4K動画を作る人がトリミング前提で使うのであればおすすめできます。そうでないのであれば、この機能はあまり役に立ちません。手振れ補正機能はHyperSmooth4.0に進化しましたが、GoPro9と比べるとほんのわずかの差です。
GoPro10と9の通常料金の差は1万円もあります。コストパフォーマンスで考えるとGoPro9を購入してもまったく問題ないでしょう。
ただし、通常料金ではなく、お得なサブスク付料金だとGoPro10は56,800円、GoPro9は48,800円で、その差は5,200円と縮まります。この値段差であれば、最新版のGoPro10の方が魅力的に見えてきます。
最新のスペックでGoPro10を選ぶか、コスパでGoPro9を選ぶか検討してみてください。どちらの機種も本当におすすめです。
→GoPro9を購入する
画質
GoPro10で撮影した動画を静止画に変換しました。画質はアクションカメラの中でも最上級にキレイです。特に日中野外の動画が明るくハッキリした色合いになります。GoPro9と比べるとほぼ変わりません。
※ウェブ掲載のため画像は圧縮済み、実際はもう少しキレイです。
タイムラプス撮影の画質
次に4Kタイムラプスモードで、明るい時間から暗くなるまで撮影をしました。一部白飛びしていますが設定次第でなんとかなると思います。
暗くなり始めると画質が劣化していくのが分かります。これはGoPro9と同じです。特にISOを上限最大6400にすると、暗くても明るく撮影できますが、その反面ざらつきます。
特に夜間は通常のタイムラプスだとかなり暗くなり、キレイだとはいえない画質になります。GoPro9と比べると若干暗い部分も描写できているようです。
バッテリー問題
夜間のタイムラプス撮影中に起きたのですが、GoPro10のバッテリーが途中、1時間程度で切れてしまいました。ほぼ同じ条件下の撮影でGoPro9、8、7はまだバッテリーが切れていませんでした。メーカーに確認したところ、ソフトウェアの問題の可能性があり、アップデートで対応とのことでした。
ちなみにGoProは撮影中にモバイルバッテリーなどからUSB経由で給電可能です。充電ではなく給電です。GoPro画面上のバッテリー残量は変化がないまま、モバイルバッテリーが尽きるまで撮影できます。注意点として、GoPro本体が熱くなり撮影が停止する場合があるようです。
そのためモバイルバッテリーをつないだり、外したりして発熱を逃がそうとしました。しかし、モバイルバッテリーを撮影中に外すと撮影自体が停止してしまいエラーのようになりました。1度だけのテストなので毎回そうなるかは不明ですが注意してください。
ナイトラプス撮影の画質
夜間撮影専用のナイトラプスで撮影をしました。細かい設定と知識、何度かの検証が必要ですが、タイムラプスでの撮影よりも明るくキレイに撮れました。
GoPro9と比べるとザラツキが抑えられているようです。しかしどのみち夜間撮影は苦手です。
夜間撮影の画質まとめ
GoPro10で暗所、夜間撮影は可能です。しかし元々アクションカメラやGoProは昼間の明るい時間帯のスポーツなどを撮影することが多いはずです。そのため、夜間撮影は可能ですが、GoPro10は得意ではない、というのが私の感想です。
手振れ補正
GoPro9から導入された『水平維持機構』と、GoPro10に導入された最新の『HyperSmooth 4.0』で超強力な手振れ補正を実現しています。
GoPro7や8と比べると左右の傾きがなくなり、手振れ補正も非常になめらかになっています。GoPro9と比べるとほんのわずかですが手振れが少なくなります。
前面モニター
GoPro9から導入された前面モニターへの録画映像の表示ですが、自撮り用としてはかなり便利です。
GoPro8は前面モニターに秒数などの表示のみでした。
使いやすさ
GoProはアクションカメラの中でも最も使いやすいです。
物理ボタンが『起動』と『録画』の2つだけなのが分かりやすいです。
またこれは前からある機能ですが、電源オフ時に、録画ボタンを押すと瞬時に起動し録画が始まる『QuikCapture(クイックキャプチャー)』がものすごく便利です。
他のアクションカメラだと、「まず起動させて…」の間に録画対象を逃すことがよくあります。しかし『QuikCapture(クイックキャプチャー)』を設定していると、電源オフ時でもすぐ録画開始できるので便利です。私は通常使いではほぼこのQuikCaptureを使っています。
設定しないと使えないので注意しましょう。
タッチパネルは反応良くなめらかな動きをします。初心者は初期設定そのままでも使えますし、上級者はかなり細かく設定をすることもできます。
外観
GoProサブスクリプション付きとは?
GoProには色々な特典付きのサブスクリプション制度があります。
【参考】GoPro公式サブスクリプション解説
結論からいうとGoPro10を買う時は公式でサブスク付を購入するのが最もお得です。
GoPro公式サイトに行くと、『1年間のGoProサブスクリプション付きでお買い得』に最初からチェックがはいっています。
この状態だと56,800円(追記:価格改定後の料金)です。
チェックを外すと、68,000円(追記:価格改定後の料金)です。
サブスク付を選ぶことでGoPro本体を1万円引きで購入でき、なおかつ様々な特典を得ることができます。しかもサブスクは1年後、解約すれば追加料金は一切かかりません。
GoProサブスクリプションの特典は以下の通りです。
- ・容量無制限のクラウドバックアップと自動アップロード
- ・Quikアプリを無制限に利用可能
- ・GoProの新規購入時の限定割引
- ・GoPro.comで最大50%オフ
- ・ライブストリーミング
- ・理由を問わないカメラの交換補償
理由を問わないカメラの交換補償とは?
GoPro本体を新品と交換できます。ただし交換手数料は発生します。GoPro10の場合は12,300円です。
【参考】GoPro公式交換補償QAサブスクリプションの継続料金は?
1年間のサブスクリプション料金は6,000円です。1年後忘れないように解約か、更新するか検討してみてください。
まとめ
アクションカメラの購入で迷っている方は、ぜひGoPro10を検討してみてください。予算を抑えたい場合はGoPro9でも良いでしょう。最新式が良いか、少しでも安く手に入れたいかで検討しましょう。
アクションカメラ | 特徴 | ||||||||||||||||||||
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GoPro10
68,000円 |
2021年発売のアクションカメラ。GoPro9からさらに進化したHyperSmooth4.0と5.3K60が特徴。 性能的には9よりアップしているが実際使ってみた実感として大差はない。4K撮影やスロー撮影をよく使う場合は10がおすすめ。それ以外、フルHDなど主体に使うのであれば値段の安いGoPro9も対象になる。 購入は公式のサブスク付が最もお買い得。
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※『BT』はbluetoothの略。