動画編集ソフトPowerDirectorとAdobe Premiere Elementsどちらを購入すべきなのか8項目で比較しました。動画編集ソフト購入の参考にしてください。
この記事を書いた人:内村 航
株式会社ドウガテック代表取締役。2012年より『カンタン動画入門』を運営。動画編集ソフト・アプリのレビュー本数58本。動画編集スクール取材9校。アクションカメラ17台、α7 III、EOS8000D所有。大学講師(日本文理大学情報メディア学科、立命館アジア太平洋大学動画制作ワークショップ等)。著書:暮らしvlogのはじめ方(朝日新聞出版)、iMovieのマニュアル本(工学社 I・O BOOKS)。
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比較の方法
比較項目は以下の8点です。
値段 | ソフトウェアの値段。買い切り版、サブスクリプション版など |
---|---|
機能 | 主要10個の機能で比較 |
操作性 | 実際使ってみた感想 |
安定性 | テスト中のエラー、フリーズ、強制終了など |
動作の軽さ | テスト中の動作、プレビュー遅延、メモリ使用量など |
良い所 | 特に良い所・メリットを紹介 |
悪い所 | 特に悪い所・デメリットを紹介 |
書き出し時間 | フルHD、4Kの5分間動画の書き出し時間の計測 |
PowerDirectorとAdobePremiereElementsおすすめなのは?
結論からいうと、おすすめなのは
PowerDirector
全項目のデータと、実際使ってみた結果を元に、私がおすすめするのは圧倒的にPowerDirectorです。
普段の業務でAdobe製品を使っている私としては、Adobe Premiere Elementsを推したいところですが、やはりPowerDirector一択です。
動画編集ソフト比較早見表
PowerDirectorとAdobe Premiere Elementsの比較早見表です。
比較 | PowerDirector | Adobe Premiere Elements |
---|---|---|
値段 | 買切版12,980円 月額版8,480円/年 | 買切版19,580円 |
機能 | 4K 360度 アクションカメラ 縦動画 クロマキー 録音 画面録画 自動編集 DVD Blu-ray | 4K 360度 アクションカメラ 縦動画 クロマキー 録音 画面録画 自動編集 DVD Blu-ray |
操作性 | ◎ | 〇 |
安定性 | 問題なし | 問題なし |
軽さ | ◎ | × |
良い所 |
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|
悪い所 |
|
|
書き出し速度 | 5分フルHD動画:30秒 5分4K動画:2分32秒 | 5分フルHD動画:1分15秒 5分4K動画:10分25秒 |
値段を比較
値段が安いのは
PowerDirector
- 買切り版12,980円
- サブスクリプション版8,480円
→定期的に開催している20%オフキャンペーンで6,200円/年
→さらに500円引きクーポンで5,700円/年
内村航からのアドバイス
PowerDirectorは買い切り版とサブスク版があります。おすすめなのはサブスク版です。買い切り版はそのままずっと使うこともできますが、年1回のアップデートは有料です。サブスク版はアップデートがいつでも無料で、しかも様々な無料素材を使えるなど特典があります。
一方、Adobe Premiere Elementsは良いソフトですがそもそも高いです。この値段であれば思い切ってプロ版のAdobe Premiere Proのサブスク版の検討をおすすめします。
機能を比較
機能が充実しているのは
PowerDirector
- 必要な主要機能が全部入り
4K360度アクションカメラ縦動画クロマキー録音画面録画自動編集DVDBlu-ray
内村航からのアドバイス
機能が多ければ良い、というわけでもありません。しかしAdobe Premiere Elementsには『縦動画』や『画面録画』『Blu-ray』など、使う用途によっては必須な機能がありません。
まだ良く分からない場合は、多機能なPowerDirectorを選びましょう。そもそも値段やスペックなどPowerDirectorの方が優れているので、よほどの理由がない限りAdobe Premiere Elementsを選ぶ理由はないでしょう。
操作性を比較
操作性が良いのは
両方
- 操作性に大きな問題はない
内村航からのアドバイス
PowerDirectorもAdobe Premiere Elementsも、どちらも使いやすいとても良いソフトです。大きな差はありません。
安定性を比較
安定性があるのは
両方
- エラーの発生などほぼなし
内村航からのアドバイス
PowerDirectorもAdobe Premiere Elementsも、どちらもソフトウェアとして安定性があり、エラーやフリーズなど少ないです。
ただし、Adobe Premiere Elementsはパソコンのパワーをたくさん使うので、スペックが低いパソコンで、4K動画編集や、エフェクトをたくさん使うとフリーズなど起きる確率が高くなります。
軽さを比較
動作が軽いのは
PowerDirector
- 動作が軽い
- フルHD書き出し時メモリ消費量8.4GB
内村航からのアドバイス
PowerDirectorは主要な動画編集ソフトの中でも、トップ3に入るくらい動作が軽く、メモリ消費量も少ないです。パソコンのメモリが少ない方に特におすすめです。
Adobe Premiere Elementsは主要な動画編集ソフトの中でも、ワースト3に入るくらい動作が重く、メモリ消費量が多いです。パソコンスペックが低い、メモリが少ない方にはおすすめできません。
書き出し速度を比較
書き出し速度が速いのは
PowerDirector
- 5分フルHD動画:30秒
- 5分4K動画:2分32秒
内村航からのアドバイス
PowerDirectorの動画の書き出し速度はフルHD、4Kともにテストした動画編集ソフト内で一番速いです。これだけ多機能なのにスピード1位なのは驚異的です。
Adobe Premiere Elementsの書き出し速度は遅いです。PowerDirectorと比べてフルHDは2倍、4Kは10倍近く遅いです。
良い所・メリットを比較
- 機能豊富
- 使いやすい
- 値段が安い
内村航からのアドバイス
PowerDirectorも、Adobe Premiere Elementsもどちらも本当に良いソフトです。
しかし機能、操作性、値段を比較するとPowerDirectorが特におすすめです。しいてAdobe Premiere Elementsを選ぶ理由は『Adobe社の製品だから』か、実際体験版を使ってみて気に入ったか、です。
悪い所・デメリットを比較
- トランジションが初期設定でオーバーラップになっている(設定で変更可)
- タイムラインのトラックが一般的な並びと上下逆(設定で変更可)
- 値段が高い
- 動作が遅い
- Ver2019からBlu-ray機能が削除された
- 聞きなれない専門用語が多い
- オーディオ編集の自動リミックス機能が初期設定されている(設定で変更可)
内村航からのアドバイス
PowerDirectorの問題点は、ほぼ設定変更で解決します。また初期状態のままでも、それほど大きな問題ではありません。
Adobe Premiere Elementsは値段が高いわりに、PowerDirectorより主要な機能が少なく、動作も遅いです。持っているパソコンが古い場合やエントリーモデルなどの低スペックパソコンである場合は選ばないようにしましょう。
おすすめなのは?
おすすめなのは
PowerDirector
最後にもう一度、全項目のデータと、実際使ってみた結果を元に、私がおすすめするのは圧倒的にPowerDirectorです。