動画撮影

【初級】動画の撮影がうまくなる方法ルール・コツ

掲載・更新日

073

「動画を撮影したけど、うまく撮影できなかった」という相談をよく受けます。そこで、ビデオカメラや、スマートフォンなどを使った撮影の基礎をどのサイトよりもカンタンに優しく解説していこうと思います。


内村航

この記事を書いた人:内村 航

株式会社ドウガテック代表取締役。2012年より『カンタン動画入門』を運営。動画編集ソフト・アプリのレビュー本数58本。動画編集スクール取材9校。アクションカメラ17台、α7 III、EOS8000D所有。大学講師(日本文理大学情報メディア学科、立命館アジア太平洋大学動画制作ワークショップ等)。著書:暮らしvlogのはじめ方(朝日新聞出版)iMovieのマニュアル本(工学社 I・O BOOKS)

→カンタン動画入門のYouTubeチャンネルを登録する(Click)


撮影がうまくなる解説記事一覧

(1)初級編 動画の撮影がうまくなる方法 2つのルール・コツ
(2)初級編 2つのルールを基に撮影してみた
(3)中級編 動画の撮影が、さらにうまくなる方法 1つのルール
(4)中級編 1つのルールを基に撮影してみた
(5)上級編 位置・角度・高さを意識しよう
(6)上級編 編集を意識した撮影
(7)上級編 実践編



これだけで大幅レベルアップ! 2つのルール

まず、誰もがすぐ実践でき、しかも、目に見えて効果が出る2つのルールを紹介します。


(1)カメラは撮影中に動かさない
(2)1カット10秒撮影する


覚えるのは、この2点だけです。


一般的な解説サイトを見ますと、難しい専門用語で色々なことが書いていますが、初心者にとってあまり重要なことではありません。重要なのは、まずはこの2つのルールです。




(1)カメラは撮影中に動かさない

撮影中は、カメラは手でしっかり持って固定し、「これを撮ろう!」と明確に決めたら絶対動かさないようにしましょう。


もちろんカメラを動かすことが悪いわけではありません。しかし意味なし、意図なし、テクニックなしでカメラを動かすと、その動画は視聴者にとって見にくい動画になってしまいます。まずは基本テクニックとして、カメラを動かさないことを覚えてみましょう。


以下、初心者がやりがちなおすすめしないテクニックです。


  • ・歩きながら撮影する
  • ・パンをする(カメラを左右に動かすこと)
  • ・ズームをする

歩きながら撮影する

ビデオカメラを手に持って撮影したまま歩く人の姿をよく見かけます。しかし、この方法はNGです。


歩きながら撮影するとカメラは当然ぶれます。ぶれると途端にいかにも素人臭くなり、視ている人も酔ってしまいます。また意図もなく歩き、右を向いたり、左を向いたりするカットは、視聴者がどこを視ればいいのか分からなくなり混乱します。



パンをする

カメラを左右に振るパンも禁止です。※パンとは、左から右、右から左へカメラを動かすこと


パンは高度なテクニックです。どこからどこまで、どの速度でどう見せるかとても繊細な組み立てが必要です。初心者がよくやるのが、360度ぐるっと回ってみたり、左から右へ行ってまたすぐ左へ戻すなど、意図が何もないパンです。いかにも素人臭くなってしまうのでパンはしないようにしましょう。




ズームをする

ズームも禁止です。

ズームはとても便利な機能です。しかし、これもパン同様に高度なテクニックが必要です。ズームすればするほど、小さな揺れば大きなブレになってしまいます。被写体を大きく写す場合は、基本は自分で近くに寄りましょう。


また複数レンズなしのスマートフォンでズームを使うと、画像を無理やり拡大して画質が荒くなるのでズームは禁止です。複数レンズがある場合でも、望遠レンズモードは手持ちだとブレるので注意しましょう。





カメラを動かして撮影している動画はたくさんあるのでは?

あります。そういった撮影するカメラマンには2通りあります。


1つは「ここは動かした方が良い」と判断できるプロカメラマンです。


もう1つは「特に理由はないが」なんとなく動かす素人カメラマンです。


動画撮影の基本中の基本は固定(フィックス)撮影です。それができて初めて、「ここは歩きながら撮ったほうがいいな」「パンしないと表現できないな」と判断できるようになります。


そうできないうちから、なんとなくカメラを動かしていると、「動かさないと不安になる」レベルの低い撮影しかできなくなってしまいます。


もちろんどんな撮影をしようが動画は動画です。好きなように撮ってかまいません。しかし、動画撮影のレベルをあげたいのであれば、まずは動かさないテクニックを身に付けるべきだと私は思います。




(2)1カット10秒撮影する

2つ目のルールですが、必ず1カット10秒撮影しましょう。


よく「たくさんカットを撮った!」と思っていても撮影秒数が2、3秒しかないことがあります。せっかくキレイな景色なのに2、3秒だと、ほとんど何も見ることができません。まずは、必ず1カット10秒撮影するようにしてみましょう!




2つのルールまとめ

では、もう一度、まとめてみましょう。


これだけ守れば撮影技術が大幅にアップする2つのルールは、


(1)カメラは撮影中に動かさない(歩きながら撮影、パン、ズームは絶対しない)
(2)1カット10秒撮影する。


この2点だけです。


この2点のルールを守るだけで一気にレベルが上がると思っていただいても大丈夫です。逆に言えば、この2つのルールを守らないために上達しないといっても過言ではありません。この2つを覚えないうちは高度なテクニックを学んでもほとんど効果は期待できないでしょう。



次回の記事では、今回の2つのルールを基に実際、短い動画を作ってみます。


では、お疲れ様でした!また次の記事でお会いしましょう。


撮影がうまくなる解説記事一覧

(1)初級編 動画の撮影がうまくなる方法 2つのルール・コツ
(2)初級編 2つのルールを基に撮影してみた
(3)中級編 動画の撮影が、さらにうまくなる方法 1つのルール
(4)中級編 1つのルールを基に撮影してみた
(5)上級編 位置・角度・高さを意識しよう
(6)上級編 編集を意識した撮影
(7)上級編 実践編

関連記事

078

【上級】動画の撮影がもっとうまくなる方法(6)

動画の撮影がもっとうまくなる方法、前回の上級編を応用した編集を意識した撮影について解説していきます。

料理動画を作る方法

料理動画を作る方法 撮影・編集のコツ

料理動画の作り方を解説します。

075

【中級】動画の撮影がさらにうまくなる方法(3)

動画の撮影がさらにうまくなる方法、前回の動画撮影入門・初級編からランクアップして、中級編を解説します。中級編では、動画の編集を意識したたった1つの撮影のルールを説明します。

動画作りの小ネタ集(1) オリジナル切り替えトランジション効果10選

動画作りの小ネタ集(1) オリジナル切り替えトランジション効果

動画の作り方小ネタ集では、ちょっとした工夫でかっこいい動画を作る方法を解説していきます! 第1回は、色々な画面の切り替えを学んでみよう! オリジナルの切り替え効果(トランジション)10例を紹介します。 ...

077

【上級】動画の撮影がもっとうまくなる方法(5)

動画の撮影がもっとうまくなる方法、前回の中級編よりもさらに高度な上級編の解説です。

-動画撮影
-