動画編集スクールとはどういうところなのかまとめました。
動画編集スクールとは
動画編集スクールとは、本格的な動画編集ソフトの使い方や企画の作り方などの技術や、仕事としての営業や提案方法などのビジネススキルを学べる教室のことです。
通うスクールにもよりますが、以下のようなスキルが身につきます。
- (1)動画編集の技術
- (2)動画撮影の技術
- (3)動画編集を仕事として請け負う技術
(1)動画編集の技術が習得できる
本格的に動画編集を学ぶためにはプロで最もシェアの高いAdobe(アドビ)製品を使えるようになる必要があります。大抵の動画編集スクールでは、以下のAdobeソフトの使い方を学ぶことができます。
Adobe Premiere Pro
Adobe Premiere Pro(プレミアプロ)は、基本的なカット編集、テキストテロップ、オーディオ編集、各種エフェクト、書き出しなどができる動画編集ソフトです。これひとつでほぼすべての作業を行うことができます。
プロ仕様ではありますが、公式やネット上にたくさんの使い方やチュートリアル動画があるので初めての方でも安心して使うことができます。
【関連】Adobe Premiere Proの使い方【関連】Adobe Premiere Proを格安で購入する方法
【関連】動画編集ソフトおすすめランキング
【参考】Adobe Premiere Pro公式ページ
Adobe After Effects
Adobe After Effects(アフターエフェクツ)は、CG合成、モーショングラフィック、タイトル作成などができるソフトウェアです。複数のCGオブジェクトを思い通りに操作したり、特殊効果で派手な演出をしたりできます。映像のオープニングやアニメーション制作や映画・テレビの映像加工などで使われます。
モーショングラフィックとは文字や写真、CGデータなどに動きや音を付けて作ったCGのことです。
Adobe Premiere Proを使える人はいても、Adobe After Effectsを使いこなしている人はまだまだ少ないです。他の人よりもリッチな動画編集スキルを身に付けたい方は、Adobe After Effectsまで学べるスクールがおすすめです。
【関連】Adobe After Effectsの使い方【参考】Adobe After Effects公式ページ
Adobe PhotoShop
Adobe PhotoShop(フォトショップ)は主に写真編集ができるソフトです。動画編集では写真加工やテキストテロップを作る時に使います。
【参考】Adobe PhotoShop公式ページAdobe Illustrator
Adobe Illustrator(イラストレーター)はCGイラストを作るためのソフトです。動画編集ではAdobe After Effectsと連携させて、細かいパーツごとにアニメーションを付けることができます。リッチなアニメーションタイトルやロゴなどの制作で使えます。
【参考】Adobe Illustrator公式ページ購入するのは動画系ソフト全部入りのAdobe Creative Cloud一択!
以上の動画編集に必要なソフトが全て入っているお得なAdobe Creative Cloudを必ず購入するようにしましょう。単体で4つ購入するとかなり割高になるので注意してください。
また、動画編集スクールの中にはAdobeと提携していて、4割引などで購入できる場合があります。動画編集スクール入学後に購入するようにしてください。
【関連】Adobe CCを格安で購入する方法【関連】Adobe Premiere Proを格安で購入する方法
【参考】Adobe Creative Cloud公式ページ
(2)動画撮影の技術が習得ができる
動画編集スクールの中には、一眼レフカメラやスマホなどを使った動画撮影の技術を教えてくれるところもあります。撮影と編集ができると仕事の幅が広がるので、特にフリーランスを目指している方におすすめのスキルです。
【関連】動画撮影入門(3)動画編集を仕事として請け負う方法が習得できる
動画編集スクールの中には、どうすれば動画編集の仕事を請け負えるかまで教えてくれるスクールもあります。副業やプロとして動画編集者を目指すのであればこういった授業があるスクールがおすすめです。
なぜ動画編集を学ぶ人が増えているのか?
動画編集スクールなどで動画編集を学ぶ人が増えています。その理由としてあげられるのが、(1)動画コンテンツの需要増、(2)スキルアップ・副業としての需要増、(3)オンライン教育の普及、などです。
動画コンテンツの需要が増加しているため
YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームが急速に普及し、動画コンテンツの需要が高まっています。
動画広告市場推計・予測(2021年-2026年)
- ・動画広告市場の規模:2022年の動画広告市場は、昨対比133.2%の5,601億円に到達。2023年には7,209億円、2026年には1兆2,451億円に達する見込み。
- 【参考】動画広告市場推計・予測<デバイス別>(2021年-2026年)
YouTubeの統計データ
- ・月間アクティブユーザー数:25億人(2023年)
- ・YouTubeの広告収入:約292億4000万米ドル
- 【参考】2023年1月現在、世界で最も人気のあるソーシャルネットワーク、月間アクティブユーザー数ランキング
TikTokの統計データ
- ・月間アクティブユーザー数:10億人以上(2021年)
- 【参考】TikTokコミュニティ「ありがとう10憶!」
動画配信市場規模
- ・動画配信市場規模:4,230億円(前年比114%)(2021年)
- 【参考】動画配信市場調査レポート2022
スキルアップや副業としての需要があるため
動画編集スキルは、映像制作会社や広告代理店、マーケティング会社などの業界で需要があるだけでなく、フリーランスや副業として収入を得ることができるので人気が高まっています。
オンライン教育が普及しているため
最近では、オンラインで動画編集を学ぶことができるコースやチュートリアルが増えています。オンライン上で学べることで、時間や場所にとらわれずに学習することができるため、多くの人が手軽に学ぶことができるようになりました。
どういう人が入学するのか?
動画編集スクールに通う人は、10代の学生から30代までの社会人が多く、40~50代で副業として収入を増やしたいという方の需要も高いです。また在宅で稼ぐことができるので主婦やママ、忙しい女性からも人気です。
受講生のほとんどが動画編集未経験で、他業種から参加しています。どのスクールもそれを見越してカリキュラムを組んでいるので、フリーターやニートの方でも問題なく学べる環境です。
中学生・高校生は動画編集スクールで学べるのか?
スクールの中によっては未成年の中学生・高校生であっても、保護者の同意があれば入学できるスクールもあります。しかし、未成年はオンラインで仕事を得るクラウドソーシングを使えないため仕事を取るのが難しいです。学費や本来すべき学校の勉強、親の同意などクリアすべき問題は多くあります。
動画編集に必要は機材と値段は?
動画編集に必要な機材はデスクトップパソコン本体とモニター、もしくはノートパソコンです。パソコン一式は20万円程度からです。
といってもどんなパソコンやモニター、ソフトを選べばいいか分からない方も多いと思います。ほとんどの動画編集スクールでは、そういった相談もすることができるので安心してください。また教室があるスクールでは無料でパソコンやソフトを使えるので、当分、購入しないで済む場合もあります。自分で選びたい方は以下の関連記事をご覧ください。
【関連】動画編集用パソコンの選び方動画編集スクールを卒業した後の働き方は?
動画編集スクールを受講し終えた後は、いよいよ実際に仕事を請けることになります。フリーランスや副業、映像制作会社への就職などが選択肢にあがります。
動画編集スクールによっては、仕事の紹介や就職先のサポートが充実しています。アフターフォローのしっかりしている動画編集スクールを選びましょう。
動画編集者の年収は?
動画編集者の仕事は、正社員で平均年収410万円、アルバイト・パートで時給1,037円、派遣社員で1,698円というデータがあります。
しかしこれはあくまで平均値です。所属する会社や、案件内容によってはより高額な報酬も十分見込めます。
フリーランスの動画編集者になる
フリーランスの動画編集者になるには、基本的な動画編集技術はもちろん、プラスアルファのスキルを身に付ける必要があります。また案件を獲得する営業力、クライアントの意図をくみ取るコミュニケーション力、納期を守る時間管理力など、様々なスキルが必要です。いきなりフリーランスを目指すのではなく、まずは副業から始める、映像制作会社に就職してスキルアップをはかるところから始めることをおすすめします。
副業として動画編集をする
今の仕事をしつつ、副業として動画編集をおこなう。本業の給与もありますし、忙しい時は仕事をしない、お金が必要な時だけ動画編集で稼ぐ、といった働き方ができます。また、自分はこのまま動画編集を仕事に生きていけるのか、と考える時間も得られるため、まずは本業を残しつつ、副業で動画編集をすることをおすすめします。
映像制作会社に就職する
動画編集スクールで学ぶことは基本的な内容です。そこからプロの動画編集者になるためには、その道のプロが集まる映像制作会社に就職して、実践で学ぶこともひとつの方法です。なかなか厳しい業界ですが、独立を全体に給与をもらいながらスキルアップができる環境と割り切れば、決して悪い選択肢ではありません。また映像業界は慢性的な人手不足なので就職・転職はそれほど難しくありません。ぜひチャレンジしてみてください。
動画編集を仕事にするメリット・デメリットは?
動画編集の仕事は副業やフリーランス、転職・就職先として人気です。しかし動画編集を仕事にするにはメリットもありますが、デメリットもあることも理解しておきましょう。
メリット
動画編集を仕事にするメリットを紹介します。
在宅で仕事ができる
動画編集はパソコンとネット環境があれば在宅で仕事ができます。そのため本業は会社に通勤して、家に帰って好きな時間に副業をすることも十分可能です。
動画編集の案件が多い
5Gなどのインターネット速度が速くなったことで、家や外でもスマホやパソコンで動画視聴することが容易になりました。そのため動画コンテンツの需要は高まり、動画制作の案件はどんどん増えています。
映像制作会社は人手不足なので就職しやすい
オンライン動画などの需要は増えていますが、供給する側のクリエイターがまだまだ少なく、映像制作会社は慢性的に人手不足だといわれています。そのため、映像制作会社などへの就職は比較的簡単でしょう。
稼げる
動画編集の報酬は数千円から数百万円までまさにピンキリです。本業をしつつ、月数万円を動画編集で稼ぐのはそれほどハードルは高くありません。また、こつこつ積み重ねていけば、大きな仕事を任される機会もでてきます。
デメリット
動画編集を仕事にするデメリットを紹介します。
仕事を取るのが難しい
動画編集スキルを身に付けても、仕事を取るための営業活動は必要です。まずは無料で動画編集をして信頼を得、実績を作り、少しずつ仕事を増やしていく必要があります。
ただし、最近は動画編集の仕事を斡旋してくれるオンラインサービスや、動画編集スクールが運営する案件紹介システムなども充実しています。
納期がある
動画編集の依頼には必ず納期があります。自分では十分間に合うと思っていても、何度も修正や変更指示がくるのが普通なので、あっという間に納期が訪れます。副業にしてもフリーランスにしても、動画編集者は決して自由に仕事ができるわけではありません。
勉強をし続けなければいけない
今後、動画編集の仕事や動画編集ができる人はどんどん増えていきます。するとただ動画編集ができるだけの人は生き残れません。標準的な動画編集ソフトPremiere Proだけでなく、高度なモーションソフトAfterEffectsの習得はもちろん、3Dやアニメーション、動画撮影スキル、動画マーケティングやSEO、最新の動画トレンド、ディレクション、営業スキルなど覚えることは山のようにあります。学ぶことが苦手な人は長期的にみて生き残るが難しいといえます。
映像制作会社は体育会系
映像制作会社は体育会系です。会社にもよりますが、上下関係が厳しく、残業が多くて、薄給であることが多いです。長く務めるというよりは数年間制作現場で学び、スキルや実績、取引先を作って独立することをおすすめします。
動画編集のほとんどは細かい作業
動画編集というとクリエイティブなイメージがあります。しかし実際は、何時間もある長い動画を秒単位で細かく編集したり、編集し終わった動画にミスがないかはじめからおわりまでチェックし直すなど、地味で地道な作業が多いです。
動画編集スクールに通うのは無駄か?
「動画編集スクールに通うのは無駄か?」という疑問を持っている方がいるかと思います。私が複数の動画編集スクールに取材した結果、多くの人が在学中や卒業後に動画編集の仕事で稼いでいるケースがありました。そのため「動画編集スクールでしっかり学べば稼ぐことは可能」というのが私の答えです。
動画編集スクールの中には、講師やサポーターから勉強の進み具合をフォローしてくれるところもあります。うまく続けられるか不安な方は、そういったサポートの手厚い動画編集スクールを選びましょう。
動画編集スクール無料相談参加のすすめ
ここまで読んで「とはいっても実際スクールに参加してみないと分からないよな…」と思った人もいると思います。そういった人向けに、オンラインでの事前相談や、実際の教室に訪問して体験入学がほとんどのスクールで用意されています。
まずは最低2件は無料相談会に申し込んで、各動画編集スクールを比較することをおすすめします。動画編集スクールでの学習は決して安くないので、必ず複数の無料相談会を使って、比較・確認しましょう。ちなみに私は7社に取材・体験入学してこの記事を書いています。
知らない世界のことなので初めはちょっとドキドキするかもしれませんが、気軽に問い合わせしてみてください。その際、正直に自分はどういった動画を作りたいのか、プロやフリーランスになりたいのか、副業をしたいのか、趣味なのか話してみてください。「ここと合いそうだな!」と思ったら、ぜひ受講をしましょう!
動画編集スクール所在地マップ
国内に教室があるおすすめの動画編集スクールのGoogleマップを作りました。通学制の動画編集スクールに通う場合、参考にしてください。
都道府県別おすすめの動画編集スクール一覧表
※△はその県にはないが、近隣で通える可能性がある場合。
動画編集スクール | ヒューマンアカデミー | デジタルハリウッドSTUDIO(直営校) | デジタルハリウッドSTUDIO by LIG | MOOCRES | MOVA | デジハク | DMM WEBCAMP | デジハリオンライン | Udemy |
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東京 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
神奈川 | ○ | △ | ○ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
埼玉 | ○ | △ | ○ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
千葉 | ○ | △ | △ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
大阪 | ○ | △ | - | ○ | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
神戸・兵庫 | ○ | ○ | - | △ | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
京都 | ○ | △ | - | △ | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
名古屋・愛知 | ○ | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
広島 | ○ | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
福岡 | ○ | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
鹿児島 | ○ | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
札幌・北海道 | ○ | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
仙台・宮城 | ○ | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ |
那覇・沖縄 | ○ | - | - | - | - | ○ | ○ | ○ | ○ |